年齢と疲労回復の関係
『年取って疲れが取れんくなってきてる』
当院でもよく聞くお言葉です。
年齢を重ねると若い頃より疲れやすくなって疲労回復までの時間も長くなる。
寝ても寝ても疲れがとれない。そういう話はよく聞きますし、実際にそんな風に感じている人も多いのではないでしょうか?
フィットネスやトレーニーの世界では加齢とともに疲労からの回復力が弱まるので40代や50代以降の中高年の方はトレーニング間の休息を若い世代より長くとるべきだとするアドバイスが常識になっているそうです。
ところがこの常識とされてきたものって実は、科学的根拠が乏しいって知っていましたか?
筋トレやスポーツ、お仕事(日常生活)で疲労した筋肉の回復力とそのスピードは、加齢による影響をほとんど受けず、その差がでる原因はむしろ個人の運動歴によるものが大きいのではないかという研究結果がいくつか発表されているんです。
ご高齢者と若年者に同じトレーニングをさせた後に筋繊維等の回復過程を記録していっても、ほぼ同じ線を辿って回復していく。というものでした。
もし若い頃より疲れがとれないよーと感じているのなら、それは加齢ではなく単なる運動不足のせいかもしれないということですね。
考えてみれば、学生の頃なんかは登下校でも数十分歩き、体育があり、部活があり、放課後は友達と遊ぶ。 その移動手段はほぼ歩くか走るかもしくは自転車。
身体を動かす機会がたくさんあったはずです。
大人になれば車やバイクでの移動が増えたり、お仕事で長時間の事務作業等より姿勢が固定されたままであったり。 なかなか毎日のように外で身体を動かして遊ぶって事も減るでしょう。
この差が疲労に繋がっているのではないかなと思います。
身体を動かさないんだから疲労は溜まらないでしょ? それでは子供たちのほうが活動量が多いんだから疲労が溜まるじゃないか!と思うかもしれませんが逆です。
身体はある程度動かして使ってあげたほうが疲労回復に対しては良いのです。
『年齢はただの数字に過ぎない』
こんな言葉を聞いた事がありますが、正しいのかもしれませんね。
年齢という言葉を納得のいくフィルターにせず、自分自身のお身体の為にも少し運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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