《シーバー病(踵骨骨端症)》


成長期の子供の踵(かかと)に発症する成長期スポーツ障害で、シーバー病・セーバー病(踵骨骨端症)と呼ばれます。

シーバー病はスポーツ全般で起こりますが、特にジャンプを繰り返したり、長距離を走ることが多いサッカー・野球・ハンドボール・バスケットボール、その他の競技を熱心に行っている場合に起こりやすくなっています。

症状としては、

  • かかとの痛み・腫れ(運動後などにジーンとする痛み)

  • かかとの痛み・腫れ(運動後などにジーンとする痛み)

  • 歩くと痛いので、つま先歩きになる

といった特徴的な痛みがでます。

【原因】

子供には成長軟骨と呼ばれる骨がありますが、踵周辺の軟骨にはアキレス腱と
足底筋膜(つちふまずを形成する硬い膜)がついています。
このため運動などで衝撃や圧力が加わること又は運動をしていなくても微力な力が繰り返し加わる事でも炎症を起こしやすくなったり微小な骨折が起きます。

わかりやすく簡単に説明すると踵(かかと)への過剰な負荷です。


【一般的な治療】


基本的には「患部を休めること」が治療の中心となるようです。

その他にも

・アイシング(氷)でかかとの周りを冷やす

・ストレッチ

・サポーターで固定

・消炎鎮痛剤(シップ薬など)

・低周波や温熱療法

・装具療法(クッション性の高い靴のインソール、アーチパッドなど)


ご来院されるほとんどの方が上記の治療法をまず経験されているようです。


【当院での施術】


自然形体療法での施術ではシーバ病に対する施術が確立されています。

ほとんどの場合、痛みが出ている子には偏平足や外反足などの足のアライメント異常があり、正しい姿勢が取れなくなっています。

この状態でご来院されるほとんど方がインソールを作っています。

インソールでアライメント異常を改善させるのは、なかなか難しいのではと思っています。

作った時は凄く楽に感じたが、結局練習中や試合中に痛くなるといった事をよく聞きます。

シーバー病にインソールは必要ありません。

個人差はあると思いますが、病院や治療院に行かなければいけない程痛みが強い場合は単純なアキレス腱のストレッチや足裏のストレッチくらいでは痛みが取りきれない事が多いと感じます。

的確に足のアライメント異常を改善していってやっとアキレス腱や足裏に対するストレッチの効果がでてきます。

きうち自然形体院では足のアライメント異常の改善。 シーバー病に対する的確な施術をおこなっています。

また、数週間程度の安静を必要とされているところを基本的にはできるだけ練習を休ませずに施術していきます。

諦めずにご相談ください。




【症例】


【9歳 男の子 ハンドボール】

一度目の来院。

半年前から踵(かかと)が度々痛くなり始める。

違和感を感じだしてひと月経ったあたりからその痛みがかなり強い痛みとなった。

整形外科にてシーバー病と診断される。

二カ所ほど整形外科へ通って様子をみるが変化がほとんど見られなかった。

そこから約半年間練習を控えている状態。

インターネットで当院を知り、来院。


《来院時の症状》
・右の踵(かかと)が痛む。 左の踵には痛み無し。
・右の踵を押さえると強く痛む。
・痛み出した頃は練習の途中頃から痛みだし、練習後が特に痛かった。
・ジャンプの着地が痛い。
・長時間走ると痛い。
・ハンドボールのシュートの動作をすると痛い。

初めの確認段階で少し外反足がみられた。

この場合、足の裏のアーチが崩れやすくなる。 いわゆるアライメント異常です。

右足の太もも裏からふくらはぎにかけて筋疲労が強く見られる。
この部分の疲労をとっていくだけでも最初の痛みが10だとすると4くらいまでに軽減した。
しかし押さえての痛みもまだ少し残っている状態。

外反足に対してのストレッチをひとついれます。
これでジャンプ、シュート時の動作をしてもらう。
痛みでいうと1か2くらいにまで減った。
あと少し。

踵(かかと)を押さえての痛みはこの時点で無くなっていた。

疲労して硬くなって縮んだ筋肉があるということは、反対に緩んでしまって上手く力を使えなくなっている筋肉もあるかもしれないということ。

そこに対してひとつケアをいれます。

これでジャンプ、シュート時の動作の痛みは0になった。

最後に家でできるメンテナンスとストレッチをお伝えして施術を終了した。


2週間後、二度目の来院。

一度目の施術の翌日。 学校で縄跳びの二重飛びをしていた時に少し踵(かかと)に痛みがでたがすぐに治まる。

ハンドボールの練習は長距離のランニングだけ回避。 それ以外の練習は全て痛みなく行えた。
週末の土、日の練習。 試合形式の練習に参加。
7試合に出場した。 4試合目頃から少し痛みが出始めたが、練習試合は最後まで行えた。

今週。学校で縄跳びをしたがほとんど痛みが出なかった。

昼休みも友達と全力で鬼ごっこをしたが痛みなし。

状態としてはどんどん良くなっていってる様子。

本日の施術は、軽く全身の疲労が見られたのでその調整と、アライメント異常が戻らないようにアプローチしていく。
これで院内と外で確認ができる全ての動作で痛みは0になった。
再度家でできるケアの確認をおこない施術終了。

こんなにすぐに変化が見られるとは思っていなかった。 練習はもってのほか、縄跳びや鬼ごっこをしたって聞くのも半年ぶりくらいだったので本当に驚いている。とお母様がおっしゃっていた。

家でできるケア等を真面目にやっていたそうなので、それも早く変化がみられた要因かなと思います。
一度目の来院では表情の硬かった男の子でしたが、本日は慣れてきてリラックスしたのか、よく笑って話していたのが印象的でした。

痛みや症状がとれていくと表情が変わっていく。  それを見れる瞬間が私は大好きなのです。




【10歳 男の子 サッカー】

練習中に選手同士で交錯するような形でぶつかりピッチに倒れ込んだ。
そこから左足の踵(かかと)が痛み出した。
翌週の練習に参加はしたが踵は痛いまま。
その翌日に整形外科にてシーバー病と診断された。
お知り合いからのご紹介で来院。
可能であれば週末の試合に出られれば。との事でした。
《来院時の症状》
・歩行痛 歩いていても痛む。 もちろん走ると痛い状態。
・ボールを蹴る時に左足で踏ん張ると痛む。
・踵(かかと)部分を手で押さえると痛い。
なかなかの身体の歪みが確認できる。
腰の深部の方の筋肉の硬さがあるのでこれを座位で取っていく。 これも姿勢に大きく影響します。
なぜ姿勢が踵(かかと)の痛みに影響?と思うかもしれませんが、骨盤の傾きひとつで足への影響も大きく出るのです。
おそらく腰の深部を緩めるだけで踵の痛みが楽になるんじゃないかな?
ここで痛みの確認。 その場で足踏みしてもらったり、ジャンプしてもらう。
普通にジャンプをしているし、体重が大きくかかるように重心移動させている。
まだ少し痛むようだが、一切まだ踵(かかと)にも触れていないので本人も不思議な様子。
まだまだ取れるはず。
脹脛(ふくらはぎ)の筋疲労を取っていく。
あとは足関節の調整。 捻挫などの足関節の故障の後にシーバー病や有痛性外脛骨といった症状が出る事がある。
ここでもう一度確認。
ほとんど痛くない様子。
踵を床にドンっとぶつけるようにすると痛みが出るようなので、筋肉自体が少し剥離(少し裂けている状態)しているのように思いアプローチ。
これで歩行、ジャンプ、階段の昇降、押さえての痛みが全て0になった。
外でボールを蹴ってもらったがこれも大丈夫そう。
最後に自宅でできるケアをご指導させてもらい施術を終了した。

-追記-
ご報告を頂きました。
翌朝にほんの少しだけ痛みがあったそうですが、お昼にかけて痛みも引いてき試合中も痛みなくプレーできたようです。
どうやら試合も大活躍されたようで、翌日のトーナメントにも進出!
嬉しいご報告です。
明日の試合も全力でプレーできるように応援しています。
頑張ってね!

きうち自然形体院

香川県さぬき市【スポーツ障害専門】